お中元をいただいたら、
できるだけ早くお礼状を出す
のがマナーです。
8月に入ってからの返信では、
季節の言葉や時候の挨拶を
ほんの少し工夫するだけで、
印象がぐっと良くなります。
この記事では、
8月にぴったりのお礼状の書き方と例文を、
ビジネス・親戚・友人向けなど
シーン別にご紹介します。
ポイントは「時期」と「言葉選び」!
・いつまでに出せばよいか
・どんな言い回しが丁寧か
・どんな季語を使うのが正解か
そのあたりをやさしく解説します。
お中元のお礼状とは?
お礼状は、品物に対して
「感謝の気持ちを形にして伝える」ための
大切な手紙です。
届いたことを伝える役目もあり、
今後の良い関係づくりにもつながります。

ちょっと不安…」そんなときは
一筆添えると安心ですよ。
8月に送るお礼状のコツ
8月は暑さが続く一方で、
暦のうえでは「初秋」です。
季節の挨拶では
「残暑」「処暑」「初秋」などの語が
よく使われます。
✔ 立秋(2025年は8月7日)以降は
「暑中見舞い」ではなく「残暑見舞い」が基本です。
✔ 品物を受け取ったら
2〜3日以内に出すのが丁寧。
✔ 形式を守るほど印象アップ
時候の挨拶+感謝+体調気遣いの構成が安心。
8月に使える時候の挨拶表
時期 | 主な季語 | 使用例 |
---|---|---|
8月上旬 | 晩夏/暮夏/厳暑 | 晩夏の候、いかがお過ごしでしょうか |
8月中旬〜下旬 | 残暑/処暑/初秋 | 残暑の候、まだ暑い日が続きますが… |
お礼状に入れるとぐっと丁寧に見えるので、
文頭に1文入れるのがおすすめです。
お礼状のタイミングとマナー
お礼状は、届いたその日か翌日が理想です。
遅くとも3日以内には
出すようにしましょう。
相手が「ちゃんと届いたかな?」と
心配しないように、
早めに感謝の気持ちを伝えましょう。

「遅くなっちゃった!」
そんなときは、
残暑見舞いとして送ればOKです。
ビジネス(取引先・上司)向けお礼状例文
目上の方や取引先には、
形式を守った表現と、
言葉遣いの丁寧さが重要です。
「拝啓」「謹啓」などの頭語と、
「敬具」「謹白」などの結語を忘れずに。
✉ 例文①(取引先・フォーマル)
謹啓
残暑の候、貴社ますます
ご隆盛のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご厚情を賜り、
心より御礼申し上げます。
このたびはご丁寧なお中元の品を
頂戴いたしまして、
誠にありがとうございました。
社員一同でありがたく
頂戴いたしました。
今後とも変わらぬご愛顧のほど、
何卒よろしくお願い申し上げます。
貴社のご発展と皆様のご健勝を
心よりお祈り申し上げます。
謹白
例文②(上司・セミフォーマル)
拝啓
初秋の候、いかがお過ごしでしょうか。
このたびは、お心のこもった
お中元の品を賜り、
誠にありがとうございました。
家族皆で美味しく頂戴いたしました。
いつも温かくお心配りいただき、
心より感謝申し上げます。
暑さが厳しい日が続きますが、
どうぞご自愛くださいませ。
敬具
例文③(社内上司・ややカジュアル)
拝啓
処暑の折、朝夕は少しずつ
涼しさを感じるようになりました。
先日は、お心遣いを賜り
誠にありがとうございました。
部署の皆で大切にいただきました。
ご多忙かと存じますが、
体調など崩されませんよう
お気をつけくださいませ。
敬具
親戚・友人へのお礼状例文
親しい方には、
かたすぎない丁寧さが大切です。
ちょっとした近況や、
「美味しかったです!」など
エピソードを交えると喜ばれます。
例文①(祖父母・親族向け)
拝啓
晩夏の候、皆様にはお変わりなく
お過ごしのことと存じます。
このたびは、美味しいお中元の品を
ありがとうございました。
家族みんなで楽しくいただき、
夏の思い出が増えました。
毎年のお心遣いに、心より感謝します。
暑い日が続きますが、
どうかご自愛くださいませ。
敬具
例文②(親しい親戚向け)
前略
お中元の品、ありがとうございました。
さっそく家族みんなでいただきました。
美味しくて、とても嬉しかったです。
まだ暑い日が続きますので、
くれぐれも体調には気をつけてくださいね。
取り急ぎ、お礼まで。草々
例文③(友人・知人向けLINE)
残暑お見舞い申し上げます!
先日は、素敵なお中元をありがとう。
びっくりするくらい美味しくて
家族みんなでぺろっと食べちゃいました。
また近々おしゃべりしたいね!
暑いけど無理しすぎないようにね。
お礼状の基本構成と書き方ポイント
「なんとなく書いているけど、
実は正しい構成があるんですか?」
そんな疑問を持った方へ、
基本の流れをご紹介します。
📌 お礼状の構成
① 時候の挨拶と相手の健康を気づかう言葉
② 品物への感謝・受け取った報告
③ 品にまつわるひとこと(美味しかった等)
④ 健康・発展を祈る言葉
⑤ 結び(敬具・日付・氏名など)
書き出しと締めを丁寧にすれば、
あとは意外と自由で大丈夫です。
8月のお中元お礼状に使いやすいフレーズ集
文を組み立てるのが苦手な方のために、
よく使える便利なフレーズを
一覧にまとめました。
✔ 時候のあいさつに
残暑の候、初秋の候、処暑の折
✔ 健康を気づかう表現
くれぐれもご自愛ください
ご健康を心よりお祈りします
✔ 感謝の言葉に
心のこもった品を
ご丁寧にありがとうございました
ありがたく頂戴いたしました
✔ 締めの言葉に
まずは書中にて御礼申し上げます
またお目にかかれる日を楽しみにしております
お礼状に関するQ&A
Q. メールやLINEで送っても大丈夫?
形式を重んじる相手(上司・取引先など)には
手紙かハガキがおすすめです。
親戚や友人なら、
メールやLINEでも失礼にはなりません。
ただし、どの手段であっても
文頭と文末は丁寧に書きましょう。
Q. 遅れてしまったときは?
どうしても遅くなってしまったときは、
「ご報告が遅くなり申し訳ありません」
と素直に書いてOKです。
その上で、
残暑見舞いや近況報告を加えると、
やわらかい印象になります。
Q. 内容がかたすぎないか心配…
かたさが気になる場合は、
語尾を「~いたしました」ではなく
「~いただきました」などに変えてみましょう。
読み手との関係性に合わせて、
言葉の距離感を少し調整すると自然になります。
まとめ
8月のお中元お礼状は、
「早めに・丁寧に・季節感を込めて」
がポイントです。
形式にとらわれすぎず、
あなたらしい言葉で、
感謝の気持ちを届けてみてください。
贈ってくれた相手に
「贈ってよかったな」と思ってもらえる、
そんなお礼状がきっと書けるはずです。