8月は、暑さのピークと
秋の入口が混ざり合う
ちょっと不思議な月です。
手紙やメールを書くときも、
その「季節のゆらぎ」を
うまく言葉にできると
相手の心にスッと届きます。
でも「時候の挨拶って難しい」
「いつから“残暑”なの?」など
迷うこともありますよね。

ビジネス・カジュアル両方の
使える挨拶文を紹介していきます。
8月の時期ごとに挨拶を使い分け
2025年の暦では、8月は
3つのブロックに分けて
季節感をとらえるのがコツです。
時期 | 特徴 |
---|---|
上旬(1〜6日) | 暑さのピーク。 盛夏・大暑などが使える |
中旬(7〜22日) | 立秋(7日頃)を境に “残暑”の言葉へ移行 |
下旬(23日〜) | 処暑(23日頃)を迎え 秋の気配が表現に活きる |
このリズムを押さえておけば、
挨拶文もぐっと自然に書けます。
8月上旬の挨拶(ビジネス向け)
上旬は、一年でもっとも
暑さが厳しい頃です。
ビジネス文では、
相手の健康や発展を願う
季語と敬語のバランスが重要です。
書き出し例
盛夏の候、
貴社ますますご隆盛のことと
心よりお慶び申し上げます。
大暑の候、
暑さ厳しき折ではございますが
皆様ご健勝のことと拝察いたします。
入道雲が空を覆うこの頃、
お元気でご活躍のことと
<pお喜び申し上げます。
結び例
酷暑の中、
くれぐれもご自愛くださいますよう
お願い申し上げます。
猛暑が続く毎日、
ご無理なさいませんよう
お体をおいといください。
8月上旬の挨拶(カジュアル・プライベート向け)
親しい相手に送るなら、
あたたかく、やわらかい言葉で。
時候の言葉も使いつつ、
少し身近な季節感を盛り込むと
とても感じよく伝わります。
例文1
夏本番ですね。
暑い日が続きますが、
元気に過ごしていますか?
例文2
青空と入道雲の季節、
いよいよ夏休みがやってきましたね!
楽しい予定は立てていますか?
例文3
連日の暑さ、
ほんと体にこたえますね。
無理せず、のんびりいきましょう。
8月の冒頭は「暑さへの気遣い」+
「夏の雰囲気」で構成するのが
読みやすくておすすめです。
8月中旬(立秋〜お盆)の挨拶
8月中旬は、暦のうえでは秋の始まり。
でも実際には、まだまだ暑くて
「残暑が厳しい」という表現がぴったりです。
また、お盆の時期でもあるため、
帰省や行事の話題を少し盛り込むと
季節感がグッと深まります。

お盆は8月13日~16日です。
残暑の候・立秋の候など
言い回しを切り替えるポイントです。
ビジネスで使える挨拶文(8月中旬)
立秋を過ぎた中旬には、
「残暑の候」「立秋の候」など
秋を意識した挨拶が基本になります。
とはいえ暑さはまだ厳しいので、
体調を気づかう一文も忘れずに。
書き出し例
立秋の候、
貴社にはますますご繁栄のことと
お慶び申し上げます。
残暑の候、
皆様いかがお過ごしでしょうか。
暑さの続く折、ご健勝をお祈りいたします。
お盆を迎え、
暑さ厳しき中にて
ますますのご活躍をお祈り申し上げます。
結び例
残暑が続いております。
くれぐれもご自愛くださいますよう
お願い申し上げます。
暑さが長引いております。
皆様のますますのご健勝を
心よりお祈り申し上げます。
プライベート向け挨拶文(8月中旬)
友人や知人・家族への挨拶には、
素直な気持ちと、
相手の体調を気づかう言葉を中心に。
お盆のことや、夏の思い出の話題も
自然に入れてみると親しみが伝わります。
例文1
お盆休みはどうでしたか?
リフレッシュできましたか?
私は久々にのんびりできました。
例文2
立秋を過ぎたとはいえ、
まだまだ暑いですね。
水分しっかり取って過ごしてくださいね。
例文3
夜も暑くて寝苦しいけど、
体調崩してない?
また落ち着いたら会おうね。
中旬は、夏の疲れをねぎらう
やさしい文面が好印象です。
8月下旬(処暑以降)の挨拶
8月23日前後には「処暑」を迎え、
暦のうえでも季節は秋へと移ります。
とはいえ、日中はまだまだ暑く、
朝夕だけ少し涼しくなる頃です。
「夏の終わり」「秋の気配」など、
どちらの季節も感じさせる表現が◎です。

「新涼の候」「初秋の候」など
少し秋らしい季語が使えます。
ビジネスで使える挨拶文(8月下旬)
書き出し例
初秋の候、
貴社いよいよご清栄のことと
お慶び申し上げます。
新涼の候、
朝夕に秋の気配を
感じる季節となりました。
処暑を過ぎ、
まだ残る暑さの中、
皆様のご活躍をお祈り申し上げます。
結び例
朝夕は過ごしやすくなってまいりました。
どうぞお体をおいといくださいませ。
夏の疲れが出やすい時期です。
くれぐれもご自愛専一に
お願い申し上げます。
プライベート向け挨拶文(8月下旬)
例文1
夏も終わりが近づいてきましたね。
今年はどんな夏でしたか?
またゆっくり話を聞かせてください。
例文2
朝晩は涼しくなりましたが、
昼間はまだ暑いですね。
気温差に気をつけてお過ごしください。
例文3
ヒグラシの声に秋を感じます。
季節の変わり目ですので、
無理せずお過ごしくださいね。
書き分けのポイントまとめ
✔ ビジネス向け
季語+敬語+相手の繁栄や健康への祈り
→「初秋の候」「残暑の候」などを使って
✔ カジュアル向け
会話調+身近な話題や自然の描写
→「夏休みどうだった?」「朝晩涼しいね」など
よくあるQ&A
Q. 「盛夏の候」はいつまで使える?
「盛夏の候」はだいたい
8月6日ごろまでが目安です。
立秋(8月7日)以降は
「残暑の候」「立秋の候」に切り替えましょう。
Q. メールやLINEでも使えるの?
使えますが、長すぎると読みにくいので
短めで簡潔にまとめるのがコツです。
LINEの場合は絵文字は1つくらいが◎です。
まとめ
8月の挨拶文は、季節の移り変わりを
意識して選ぶだけで、
グッと相手に伝わるようになります。
「難しい文章は苦手…」という方でも、
例文をベースにやさしい言葉を添えれば
十分に気持ちは届きます。
今回ご紹介した文例を参考にしながら、
あなたらしい言葉で
8月のごあいさつを届けてみてくださいね。