1歳の8月って、
特別な思い出がいっぱいですよね。
水遊びに夏祭り、季節の食べ物…。
気温もぐんと高くなり、
心も体もダイナミックに動く時期です。
この記録では、
1歳児の8月ならではの姿を、
丁寧に残せるように
例文とともにまとめていきます。
保育の振り返りや家庭への報告、
自分の保育を見直すきっかけにもなりますよ。
8月の1歳児の特徴と成長
8月は、暑さとともに
夏らしい刺激がたくさんある季節です。
1歳児にとっては、五感を使って
自然や文化にふれるチャンスの月とも言えます。
✔ 体温調節はまだ未熟
→ 水分補給や服装調整が大切
✔ 歩行が安定してくる時期
→ 公園や園庭での行動範囲が広がる
✔ 「まねっこ」が増える
→ 社会性の芽生えも見られる
✔ 言葉の発信が増える
→ 指差しや単語で気持ちを表現
個人記録の書き方と構成のコツ
記録を書くときは、
できごとだけでなく「どう感じていたか」にも
目を向けてみてください。
特に1歳児は表情やしぐさで
いろんなサインを出してくれます。
✔ 行動+気持ちのセットで書く
✔ 「〜していた」だけでなく
「〜したい様子だった」と気持ちを添える
✔ 家庭と共有したい視点を忘れずに
(例:おむつ替えのタイミング、
好きな食べ物、苦手な音 など)
8月の個人記録例文【低月齢編】
ここでは、1歳5ヶ月〜10ヶ月ごろの
子どもの姿をもとにした例文を
3パターンご紹介します。
✍ 子どもの姿の記録例
水遊びでは最初、
じっと立って保育者を見ているだけでしたが、
少しずつ手を出し、
水をすくってバシャバシャと
楽しむ様子が増えてきました。
まだ不安そうな場面もありますが、
自分から近づこうとする姿に
小さな一歩を感じました。
最近「どうぞ」「ちょうだい」などの言葉を
保育者や友だちのやりとりから
まねして言うようになってきました。
玩具の受け渡しでも
笑顔が見られる場面があり、
関わりの広がりを感じます。
散歩のあと、眠くてぐずることが
何度か見られましたが、
声をかけたり、抱っこでゆらゆらすると
すぐに落ち着いて午睡に入っていました。
安心できる関係が育まれているのかなと
感じる出来事でした。
✍ 生活面の記録例
スプーンを自分で持とうとしますが、
うまくいかないと手づかみに切り替えて
最後まで食べきることもあります。
「いただきます」「ごちそうさま」の声かけに
タイミングを合わせて手を合わせようとする
姿も見られるようになりました。
汗をかいたあと、「ぬぎたい」と
保育者の服を引っぱって知らせてくれました。
着替えのあと、にっこり笑う姿から
すっきりした気持ちが伝わってきました。
午睡前にはお気に入りのぬいぐるみを
ぎゅっと抱きしめてから
布団に入るようになりました。
入眠までの流れが
少しずつ習慣になってきています。
8月の個人記録例文【高月齢編】
ここでは、
1歳11ヶ月〜2歳4ヶ月ごろの子どもに
見られる姿や生活の様子を
例文として3パターンずつまとめました。
✍ 子どもの姿の記録例
歌に合わせて手拍子をしたり、
「うたって〜」とリクエストしたり、
音やことばに親しむ姿が増えています。
リズムに合わせて体を揺らす動きも見られ、
表現を楽しむ気持ちが育ってきています。
クレヨンを使ったお絵かきで、
自分なりに丸や線を描きながら
「これはスイカ」と説明していました。
イメージを持って描く楽しさを
感じている様子がうかがえました。
ズボンの脱ぎ着をひとりでやろうとし、
できたときには「できた!」と
笑顔で報告してくれます。
できた喜びを共有しながら、
自信をつけていっている姿です。
✍ 生活面の記録例
暑さでたくさん汗をかいた日は、
「シャツかえる」と自分で伝えてきます。
保育者と一緒に選びながら、
自分で袖を通す動作も丁寧にできるように
なってきました。
水遊びへの苦手意識が少しずつ減り、
ジョウロで水をまいたり、
タライに足を入れたりすることを
楽しむようになってきました。
友だちと「バシャーッ!」と言いながら
笑い合う姿も見られました。
食事の前後には、自分で手を洗い、
タオルでしっかり拭こうとしています。
保育者の声かけがなくても
自ら動こうとする姿が頼もしく感じられました。
8月の生活・遊び・健康の記録例
✍ 食事の記録
旬の野菜の絵本を見てから、
「これ食べたことある!」と
指をさして喜ぶ姿がありました。
実際に調理されたトマトを食べると
「おいしい」と笑顔を見せていました。
食材のかたさや大きさに配慮し、
一口サイズで提供したところ、
最後まで意欲的に食べ進めていました。
途中で「もうすこしちょうだい」と言う場面もあり、
食への関心の高さがうかがえました。
「にんじんきらい…」と言っていた野菜も
ままごと遊びで触れていたことで
興味をもったようで、
一口かじってみる様子が見られました。
✍ 排泄の記録
パンツがぬれて気持ち悪くなると、
「ぬれちゃった」と伝えるように
なってきました。
トイレに行くきっかけとして
活用しています。
トイレに誘うと自分でドアを開け、
便座に座ろうとする姿がありました。
少しずつ習慣が身についてきています。
排泄後の手洗いも、
手順を覚えてきており、
「ゴシゴシ〜」と言いながら
楽しそうに洗っています。
✍ 睡眠の記録
暑さ対策としてタオルケットを使用し、
室温を下げすぎず心地よい環境を
意識しました。
その結果、入眠までの時間が短くなり、
午睡中も落ち着いて眠れていました。
「おやすみなさい」と小さな声で言ってから
布団に入る姿が見られました。
安心できるリズムができてきているようです。
眠る前に絵本を読むと、
集中して聞きながら
自然とまぶたが閉じていきました。
穏やかな入眠を促す習慣として
取り入れています。
8月の遊びの記録
✍ 室内あそび
指先を使った型はめや、
ブロック遊びに集中して取り組む姿がありました。
途中でうまくいかず
手を止めることもありますが、
「できた!」と喜ぶ姿も見られました。
ままごと遊びでは、
「おさらください」「どうぞ」と
やりとりを楽しむ様子がありました。
保育者のまねをしながら、
役になりきる姿が印象的でした。
リズムあそびでは、
音楽が流れるとすぐに立ち上がり、
手を振ったり足踏みしたりしながら
楽しんでいました。
体全体で音を感じる姿がありました。
✍ 戸外あそび
朝の涼しい時間に園庭に出て、
水遊びを中心に楽しんでいます。
水を手ですくって流したり、
霧吹きで友だちと掛け合う姿も見られました。
砂場では型抜きに夢中になっており、
「ケーキできたよ」と
友だちに見せてまわっていました。
協調性も少しずつ育っているようです。
水鉄砲に挑戦するときは
うまく握れないこともありましたが、
保育者のサポートで「ぴゅー!」と
飛ばすことができ、満足げな表情でした。
安全の記録
✔ 戸外活動は気温や湿度を確認しながら、
涼しい時間帯を選んで実施しました。
✔ 水分補給をこまめに行い、
子どもが自ら「のどかわいた」と
伝えてくる場面もありました。
✔ 爪や肌の状態、発疹などにも
日々注意しながら、
異変があればすぐ家庭と共有しています。
行事・特別な活動!
夏祭りでは浴衣や甚平を着て、
ヨーヨー釣りや盆踊りを体験しました。
ちょうちんの明かりに目を輝かせながら
友だちと笑い合う姿が印象的でした。
スイカ割りでは、
目隠しをして棒を握るときに
「どこー?」と周囲をキョロキョロ。
割れたスイカをみんなで囲んで
一緒に食べる様子はとても微笑ましかったです。
プチ収穫体験として、
ミニトマトを収穫する活動を行いました。
自分で収穫したものをそのまま食べ、
「あまい!」と笑顔になる姿がありました。
振り返りと自己評価
この夏は特に、身体をたくさん動かす遊びを
日常に取り入れるように意識しました。
その結果、午睡中も深く眠る姿が増え、
午後も機嫌よく過ごす日が多くありました。
お盆時期の少人数保育では、
子ども一人ひとりと
ゆったり関われる時間が多くとれました。
スキンシップを通じて
情緒面の安定につながったと感じています。
絵本や手遊びを夏の食材に関連づけ、
言葉への興味やまねっこ行動が
さらに活発になりました。
水遊びでも玩具を増やすことで
新しい遊び方に挑戦する姿が見られました。
まとめ
8月は暑さが厳しいぶん、
夏ならではの成長の宝庫でもあります。
水遊び・行事・食育…
どれもその子らしい反応があふれる時間でした。
その一瞬をていねいに拾い、
保護者と一緒にふり返ることで
より深い理解と
次月へのヒントが見えてきます。
来月も、子どもたちの気づきと挑戦を
あたたかく見守っていきたいですね。