お中元の季節になると、
取引先や社外の方から
ありがたい贈り物をいただく
ことがありますよね。
そんなとき、ただ「ありがとう」ではなく、
きちんとしたお礼状で
感謝の気持ちを伝えるのが
ビジネスマナーです。
この記事では、
2025年版の最新マナーをふまえて、
封書やメールで送る
「社外・取引先向けお礼状」の
書き方と例文を紹介します。
形式に迷っている方も、
今さら人には聞けない…という方も、
安心して参考にしてくださいね。
お礼状はなぜ必要?
✔ 感謝を伝えるだけでなく、
「品物が届いたことを知らせる役割」
があります。
✔ しっかりとお礼を伝えることで、
今後の信頼関係の構築にもつながります。
✔ 「もらって当たり前」ではなく、
受け取ったことへの反応が
ビジネスマナーの基本になります。
お礼状を出すタイミング
お礼状は、なるべく早めに
出すことが大切です。
理想は
品物が届いてから3日以内。
遅くとも1週間以内には出しましょう。
もし遅れてしまったときは、
「お礼が遅れたことへのお詫び」も
ひとこと添えると印象が良くなります。
お礼状の形式と用紙選び
封書の場合は、やはり手書きが理想です。
印刷でもOKですが、
最後にひとことだけ手書きで添えると
グッと気持ちが伝わります。
✔ 用紙は白無地が基本
(夏らしい控えめな柄ならOK)
✔ 筆記具は黒または青のボールペン、万年筆
✔ 封筒も無地または白系が無難
✔ 縦書き便箋がもっとも丁寧な印象になります
宛名や署名、忘れていませんか?
うっかりやりがちなのが、
宛名や会社名の誤記。
いつもお世話になっている方だからこそ、
漢字や役職はしっかり確認してから書きましょう。
署名は社名・部署・氏名を明記し、
日付は必ず記載するのがルールです。
封書で送るお中元お礼状の書き方
封書でお礼状を送る場合は、
文章構成と敬語の使い方が
とても大切になります。
かたすぎず、でも丁寧に。
以下のような流れで書くと
自然にまとまります。
✔ 頭語(拝啓、謹啓など)
✔ 時候の挨拶
✔ 相手のご健康・ご繁栄を願う言葉
✔ 品物へのお礼
✔ 今後の関係に触れる一文
✔ 結語(敬具、謹白など)
✔ 差出人名・会社名・日付
封書で使える例文(取引先向け)
✉ 例文①一般的なビジネス用
拝啓
盛夏の候、貴社ますますご清栄のことと
お慶び申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り、
厚く御礼申し上げます。
このたびはご丁重なお中元の品を賜り、
誠にありがとうございました。
社員一同、ありがたく拝受いたしました。
今後とも変わらぬご厚誼を賜りますよう、
お願い申し上げます。
まずは略儀ながら書中をもちまして
御礼申し上げます。
敬具
令和7年7月4日
株式会社〇〇
営業部 山田太郎
✉ 例文②特にお世話になっている相手へ
拝啓
酷暑の折、貴社ますますご発展のことと
お慶び申し上げます。
平素はひとかたならぬご高配を賜り、
誠にありがとうございます。
このたびは、結構なお中元の品を
お贈りいただき、心より御礼申し上げます。
日頃のご厚情に深く感謝いたしますとともに、
今後も変わらぬご指導ご鞭撻を
賜りますようお願い申し上げます。
まずは書中をもちまして
御礼申し上げます。
敬具
令和7年7月4日
株式会社〇〇
代表取締役 佐藤花子
✉ 例文③少しカジュアルな表現で
拝啓
連日の暑さが続いておりますが、
皆さまお元気にお過ごしでしょうか。
このたびは心のこもったお中元を
お届けいただき、誠にありがとうございました。
社員一同で美味しくいただき、
とてもありがたく感じております。
今後とも変わらぬご愛顧のほど、
よろしくお願い申し上げます。
取り急ぎ書面にて御礼申し上げます。
敬具
令和7年7月4日
株式会社△△
総務部 田中陽介
頭語・結語の組み合わせ
✔ 拝啓 → 敬具(もっとも一般的)
✔ 謹啓 → 謹白(より丁寧)
✔ 時候の挨拶に合わせて使い分けると自然です
例文の型をおさえれば、
文面に悩むことはありません。
次のパートでは、メールで送るお礼の例文3パターンを
ご紹介します。
メールで送るお礼もOK?
最近では、取引先とのやり取りも
メール中心という会社が増えています。
お中元のお礼も、
即日対応できるメールで
送るのが一般的になってきました。
ただし、メールでも丁寧さを
忘れないことが大切です。
メールで送るお礼メッセージ例文
✉ 例文①標準的な取引先向け
件名 お中元の御礼
株式会社〇〇 御中
いつも大変お世話になっております。
株式会社△△の山田でございます。
このたびは、結構なお中元の品を
お送りいただき、誠にありがとうございました。
社員一同、ありがたく頂戴いたしました。
今後とも変わらぬご厚誼のほど、
よろしくお願い申し上げます。
まずはメールにて御礼申し上げます。
株式会社△△
営業部 山田太郎
✉ 例文②少しくだけた印象でもOKな相手向け
件名 お中元ありがとうございました
〇〇株式会社 〇〇様
いつもお世話になっております。
△△株式会社の佐藤です。
このたびはお中元の品をお送りいただき、
誠にありがとうございました。
社員一同で美味しくいただき、
とても嬉しく思っております。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
取り急ぎ、御礼まで申し上げます。
△△株式会社
佐藤花子
✉ 例文③少しフォーマル寄りにしたい場合
件名 お中元のご送付ありがとうございました
〇〇株式会社
ご担当者様
いつも大変お世話になっております。
株式会社△△ 総務部の田中でございます。
先日は、心のこもったお中元の品を
ご恵贈いただき、誠にありがとうございました。
社員一同、ありがたく拝受いたしました。
今後とも末永いお付き合いのほど、
よろしくお願い申し上げます。
まずはメールにて、御礼申し上げます。
株式会社△△
総務部 田中陽介
メール送信時のマナー
✔ 件名には「お中元の御礼」など
すぐ内容が伝わる言葉を入れる
✔ 宛名・会社名・役職は
必ず正確に入力する
✔ 相手との関係性に合わせて、
文調をフォーマルまたは少し柔らかめに調整する
✔ 締めの言葉(今後とも~)を
忘れず入れておくと好印象
メールでも、読みやすく・気持ちが伝わる文面
を意識しましょう。
次のパートでは
よくある疑問(Q&A)とまとめをお届けします。
よくあるQ&A
Q. お礼状を出し忘れたときは?
ついうっかり、お礼状が
遅れてしまうこともありますよね。
そんなときは
「遅れてしまったお詫びの言葉」を
ひとこと添えて送りましょう。
「お礼が遅くなりましたこと、
お詫び申し上げます。
心のこもったお品を
ありがとうございました。」
遅れてでも、しっかり気持ちを
伝えることが大切です。
Q. お中元にお返しは必要?
基本的には
「お礼状のみ」で問題ありません。
どうしてもお返しをしたい場合は、
時期をずらして別の贈り物にしたり、
感謝を込めたメッセージとともに
改めて何かをお渡しする形がベターです。
Q. メールだけで済ませても大丈夫?
急ぎの場合は、まずメールでお礼を伝えて、
その後、あらためて封書を送ると丁寧です。
関係性や相手の社風にあわせて、
紙+メールのハイブリッド対応が
2025年のスタンダードになりつつあります。
まとめ
お中元をいただいたら、
まずは
3日以内を目安に
お礼状やメールで感謝の気持ちを伝えましょう。
封書でもメールでも、
大切なのは相手への敬意と温かさ。
ちょっとした表現の違いが、
ビジネス関係をより良くしてくれます。
今回ご紹介した例文をベースに、
あなたらしい言葉で丁寧に
気持ちを伝えてみてくださいね。
迷ったときは「早く・簡潔に・丁寧に」
この3つを意識すれば大丈夫です。