3月は多くの企業で送別会が行われる季節です。
異動や退職により、多数の方が職場を離れる時期ですね。もし送別会の最後の挨拶を任されていて、どのように進めればよいか悩んでいるなら、この記事がお役に立ちます。
理由は様々でも、適切な挨拶をすることが大切です。
以下に、送別会の最終挨拶におけるポイントと例文をご紹介します。
送別会での手締めのやり方
送別会の最後には手締めが行われることが多いです。これは、イベントが無事に終了したことに対する感謝を示す伝統的な方法です。主に「江戸締め」と「大阪締め」があり、「江戸締め」では一般的に「三本締め」と「一本締め」が行われます。フォーマルな場では「三本締め」、カジュアルな宴会では「一本締め」が適しています。これらはイベントの雰囲気に合わせて選ぶと良いでしょう。
三本締め
最も正式な締め。「チャチャチャ、チャチャチャ、チャチャチャ、チャ」のリズムで手をたたくのを3回繰り返すもの。
(流れ)
1「お手を拝借」
2「いよーぉ」 チャチャチャ、チャチャチャ、チャチャチャ、チャ
3「いよー」 チャチャチャ、チャチャチャ、チャチャチャ、チャ
4「もういっちょう」 チャチャチャ、チャチャチャ、チャチャチャ、チャ
5「ありがとうございました」
※ 掛け声の「いよーぉ」は「祝おう」が変化したもの。
一本締め
「三本締め」を簡略化した締め。「チャチャチャ、チャチャチャ、チャチャチャ、チャ」のリズムで手をたたくのを1回のみ行うもの。
関東においては、一回だけ拍手を「チャッ」と行うものを「一本締め」と呼ぶことがありますが、それを正しくは「一丁締め」といいます。
「一丁締め」はあくまでも「一本締め」の略式ですので、フォーマルな場面では使わない方が良いでしょう。
(流れ)
1「お手を拝借」
2「いよーぉ」 チャチャチャ、チャチャチャ、チャチャチャ、チャ
3「ありがとうございました」
「手締め」で手をたたくリズムが「チャチャチャ、チャチャチャ、チャチャチャ、チャ」というリズムなのにも実は意味があります。
それは、手をたたくリズムを数で表すと「3+3+3」+「1」となりますが、「3+3+3」の答えである「9」を漢字で書いた「九」に「1(=点)」を加えると『丸』=『その場が丸く納まる』になるというものです。
意味を考えながら手をたたくと、また違う感じがしますよね。
この文章は、「三本締め」と「一本締め」の適切な使用場面と送別会の意義について述べています。以下に自然な日本語での表現を示します。
「三本締め」と「一本締め」の使い分け
「三本締め」には、一本目が行事の主催者への感謝、二本目が来賓への感謝、三本目が行事自体への感謝を意味しています。そのため、公式な場や外部の人々も参加するような集まりでは「三本締め」が適しているとされています。一方で、親しい人だけが集まる、カジュアルな雰囲気の宴会では「一本締め」が良いでしょう。もし参加者が身内だけであっても、役職の高い人が多く参加するような場合など、どちらを選ぶか迷ったときは、「三本締め」を選択するのが無難です。ただし、「手締め」は主催者が協力者や参加者に感謝を表すために行われるものなので、来賓に依頼するのは本来の目的からはずれています。もし来賓として「手締め」を依頼された場合は、それを断るのが良いでしょう。
送別会における退職者への締めの挨拶のコツ
送別会での退職者への挨拶では、感謝の言葉を中心にすることが重要です。特に、上司や先輩に対しては「お疲れ様でした」という表現を避けるほうが良いでしょう。
送別会での締めの挨拶の例文集
送別会の最後に行う挨拶のサンプルをいくつかご紹介します。
転職や中途退職の際の挨拶例
皆さん、今夜はとても楽しいひとときを過ごしましたが、ここで一言挨拶をさせていただきます。◯◯さん、共に過ごした期間は短かったものの、大変お世話になりました。新しい職場でのご活躍を心からお祈りしています。健康にも気を付けてくださいね。それでは、◯◯さんの健康と新しいステージでの成功を祈って、万歳三唱を行いましょう。それでは、〇〇さんの新たな一歩に、万歳!万歳!万歳!ありがとうございました。
定年退職の際の挨拶例
皆様、本日の宴もピークに達していますが、少し時間をいただきたいと思います。〇〇さん、長年のご尽力に深く感謝申し上げます。〇〇さんの退職の日を祝福することができ、光栄です。これまでの功績に対する敬意を込めて、〇〇さんとご出席の皆様の健康を祈り、万歳三唱を行います。それでは、〇〇さんの新たな人生の門出に、万歳!万歳!万歳!ありがとうございました。
異動や転勤の際の挨拶例
皆さん、本日の宴も大いに盛り上がっていますが、ここで一区切りとさせていただきます。〇〇さん、異動おめでとうございます。新しい職場でのさらなるご成功を心から祈っています。どうぞお体には気をつけて、頑張ってくださいね。今後も仕事でご一緒する機会があれば、どうかよろしくお願いします。さて、〇〇さんの新天地での活躍と、皆様の幸運を願い、万歳三唱をしましょう。それでは、〇〇さんの新しい道への旅立ちに、万歳!万歳!万歳!ありがとうございました。
結婚退職(寿退社)の際の挨拶例
皆さん、今日の宴も盛り上がっていますが、締めの挨拶をさせてください。〇〇さん、ご結婚おめでとうございます。〇〇さんとの日々の仕事が恋しくなりますが、新しい生活のスタートを全力で応援しています。これから素敵なご家庭を築いてください。それでは、〇〇さんの幸せな未来と皆様の健康を祈り、万歳三唱の音頭を取らせていただきます。それでは、〇〇さんの新たな門出に、万歳!万歳!万歳!ありがとうございました。
送別会の最終挨拶で大事なこと
大切なのは、「中締め」と「最終締め」の違いを理解することです。
中締めとは?
中締めは、主に以下の目的で行われます:
・区切りをつけるため
・早退する人への配慮
今回は、中締めの挨拶に焦点を当てます。
最終締めとは?
最終締めは、以下の目的で行われます:
・会の終了を告げる
・二次会への誘い
この最終締めが、会を締めくくる重要な役割を果たします。
挨拶のポイントは?
効果的な最終挨拶には、以下の3つのポイントがあります:
1. 簡潔さ:食事も終わり、リラックスした雰囲気の中で、長話は避けましょう。簡潔にまとめて、しっかりと締めくくることが重要です。
2. 感謝の表明:送別される方々の背景に合わせて、感謝の言葉や、新しい環境での活躍を願うメッセージを盛り込みましょう。
3. 万歳三唱での締めくくり:送別会は別れの時であり、新たなスタートの時でもあります。最後は万歳三唱で、新たな挑戦を祝福しましょう。
万歳三唱の進め方
万歳三唱の手順は以下の通りです:
1. まず全員が立ち上がります。
2. 指揮する人が「万歳」と言いながら両手を上げます。
3. それに続いて、全員が「万歳」と声を合わせて両手を上げます。
4. これを3回繰り返します。
退職者への挨拶例
○○さん、長い間のご支援に深く感謝いたします。新しい道でのさらなるご活躍を心より願っております。本当にありがとうございました。それでは、〇〇さんの将来の成功を祝して、万歳!万歳!万歳!
上司や先輩への挨拶のポイント
上司や先輩に対する挨拶は、感謝の言葉に加えて、昇進や新しい役職を祝う言葉も添えると良いでしょう。また、共に過ごした思い出や先輩の素晴らしい人柄に触れることもおすすめです。締めくくりは三本締めが適しています。
先輩への挨拶例
※昇進の際は、次のような挨拶が適切です。
さて、○○さんの更なるご成功を願い、三本締めで挨拶を締めくくりたいと思います。皆様、どうかご協力ください。
(三本締め)
同僚への挨拶
同僚に対する挨拶は、カジュアルかつ簡潔にすることが大切です。長い話は避け、リラックスしつつも真剣な雰囲気を保つことがポイントです。通常、送別会では三本締めを行うことが多いです。
同僚への挨拶の流れ
1. 簡単な自己紹介
2. 集まってくれた皆さんへの感謝
「今日はお忙しい中、お集まりいただきありがとうございます」
3. 同僚に対する激励の言葉
「○○さんの今後のご活躍を楽しみにしています。私たちも会社の発展のために一緒に頑張りましょう」
4. 三本締め
寿退社の際の締めの挨拶のアイデア
寿退社の際は、お祝いの言葉とともに、退社による寂しさを表現するのが良いでしょう。
寿退社の挨拶例
○○さんの退職は、私たちにとって非常に寂しいことですが、新たな人生への門出を心から祝福いたします。○○さん、これまでのご尽力に感謝申し上げます。新しい生活での幸せを心からお祈りしています。それでは、〇〇さんの幸福を願い、三本締めで締めくくりましょう。
(三本締め)
挨拶では、格式ばった形よりも退職者への感謝や祝福の気持ちを伝えることが最も重要です。
この文章は、異動・転勤する人や定年退職者に対する適切な挨拶の仕方と、送別会での手締めの方法についてアドバイスしています。以下がその自然な日本語に直した内容です。
送別会での挨拶:協力と感謝のメッセージ
送別会での挨拶では、転勤や異動する同僚に対して感謝の気持ちを表し、これからも良い関係を続けたいという願いを込めた言葉が適しています。感謝の表明、これまでの苦労への理解、そして新しい職場での活躍を願うメッセージを組み合わせると良いでしょう。例えば、「おめでとうございます。新しい場所でのさらなるご活躍を心から願っています。今後ともお互いの仕事で協力し合えることを楽しみにしています」というような表現が良いですね。個人的な思い出話を加えることで、より心温まるメッセージになります。
定年退職者への敬意と感謝の表現
定年退職者への挨拶では、長年の貢献に対する敬意と感謝を表現することが大切です。ただし、言葉の選び方には注意が必要です。たとえば、「長年にわたるご指導とご貢献に心から感謝申し上げます。これからのご健康と幸せをお祈りしております」という言い回しが適しています。また、直接の上司であれば、共に過ごした経験や教訓に触れることで、よりパーソナルな感謝の気持ちを表現できます。
送別会の大切さ
送別会は、送る側にとっては毎年行われる会社のイベントかもしれませんが、送られる側にとっては毎日を共にした仲間や職場との別れを意味する特別な日です。特に、送られる側にとっては、会が始まる乾杯の挨拶よりも、最後の締めの挨拶が心に残ります。今回ご紹介した内容を参考に、アレンジを加えて、感動的な言葉で送別会を締めくくることをお勧めします。