
中学生の通知表に保護者コメントを書く際、
どのように家庭での様子を表現すれば良いのか、
また成績が振るわない時にどんなコメントをすればいいのか、
迷うことがあるかもしれません。
提出先が学校の先生となると、
コメントを書く際に緊張するのは当然のことです。
この記事では、通知表の保護者コメント欄を
効果的に使うためのポイントを紹介します。
以前小中学校で教鞭をとっていた私が、
どのようにコメントを書くべきかをご説明します。
中学生の通知表での保護者コメントの書き方
中学生の通知表における保護者コメントの
ポイントは大きく分けて二つあります。
子どもの成長のために書くこと
可能な限り子どもを褒める言葉を含めること
子どもの成長のために書く
通知表のコメントは、
子ども自身のために最も重要なものです。
保護者の方が教師への報告と
感じてしまうこともありますが、
実際には教師がすべてのコメントを
詳細に読む時間は限られています。
そのため、恥ずかしがることなく、
子どものために心を込めてコメントを書くことが重要です。
子どもを褒める言葉を含める
保護者のポジティブな言葉が、
子どもの自信を育て、成長に繋がります。
褒める点がすぐに思い浮かばない場合でも、
小さな成功や努力を称えるような
コメントを加えると良いでしょう。
例えば、宿題の提出が遅れがちでも、
最終的に全てを提出する努力をしたこと、
勉強は苦手だけど部活動で積極的に取り組んでいることなど、
できていることに焦点を当てて書くことをお勧めします。
中学生は感情の変動が激しい時期であるため、
通知表のコメント欄を通じて子どもに
温かい言葉を送ることが特に重要です。
これがきっかけとなり、勉強に取り組む
気持ちが芽生える生徒もいます。
次に、学年ごとの具体的な保護者コメントの例を見ていきましょう。
【中学1年生】通知表の保護者コメントの例文
試験に向けた準備を家でも着実に行っていた様子が見られます。
部活動で疲れる日もあり、
く寝ることもありますが、朝早く起きて
宿題をしている姿を見ています。
私たちも健康に気をつけながら
サポートしてきましたので、
今後も引き続きよろしくお願いします。
適切な指導をしていただき感謝しています。今回の通知表を通じて、成績だけでなく
学校での態度や授業への取り組み、
クラスメイトとの関係についてもよく理解できました。
引き続きご指導いただければ幸いです。
教員の皆様、いつも大変お世話になっております。
子どもが授業にどれだけ参加しているか、
成績を通して実感しています。
良い点は更に伸ばし、改善が必要な
部分については引き続き指導をお願いします。
今後もどうぞ宜しくお願い致します。
見せることもありましたが、先生方の
支援のおかげで毎日元気に通学できており、
心から感謝しています。友人関係や授業内容について話を聞くと、
学校生活は多彩な出来事に満ちていると感じます。
通知表を見ることで、この学期に
頑張ったことや新学期に向けて
取り組むべきことが明確になりました。
これからも子どもの学校生活を支えていくつもりです。
今年1年間、特に英語の勉強に力を入れてきました。
家でも積極的に学び、英語番組を
利用して自ら学ぶ姿勢を見せています。
来年はさらに上のレベルの英検に
挑戦してほしいと思います。
一方、数学には苦労しています。
小学校の頃と比較して、数式の理解が
難しくなっているようです。
家では計算ミスを減らすように
宿題で取り組んでおり、学校での指導も
引き続きお願いしたいと思います。
家に帰ってからも必要なことを
しっかりと行う姿勢を見ると、成長を感じます。成長期のこの時期、できるだけ
親としては適切な距離を保ち、
子どもの意志を尊重しながら
見守っていきたいと思います。
【中学2年生】通知表の保護者コメントの例文
遅くまで練習して帰宅後はすぐに眠ることが多く、
勉強に集中できるよう体力をつけることが望ましいです。
この点は感謝しています。
今学期の成績が向上し、
本人も安堵しています。
効果的な学習方法を見つけ、
少しずつ改善しています。
さらに楽しんでほしいと思います。
家事を手伝ってくれることに感謝しています。
その努力が成果につながっています。
毎日を楽しく過ごしているようで嬉しいです。
自発的に行動する力が育ってきました。
独自の方法で取り組む姿勢が見られます。
日々単語カードを作成して覚えるようにしています。
使い過ぎないよう相談があったため、
勉強時間中は預かることにしました。
授業の復習を怠らず成績が上がりました。
中学生としての自覚も芽生えています。
クラス一丸となって頑張ってほしいです。
心から感謝しています。
家にこもることもありますが、
通知表を通じて学校生活の様子を把握し、
勉強が順調に進んでいることを確認できて安心しました
学習面でのサポートをさらに強化していく予定です。
【中学3年生】通知表の保護者コメントの例文
全体の評価が良かった場合の感想の例文
全体の評価が良いと、親としては非常に嬉しいですね。
感動をそのままコメントに反映させることが大切です。
以下、良い評価を受けた際の感想の例文を紹介します。
通知表のコメント欄はそれほど広くないため、
何を書くか悩んだら、「お世話になっております」
「ご指導ありがとうございます」
「これからもよろしくお願いします」
といった基本的な言葉を用いることも有効です。
良い成績には積極的に褒める言葉を添えると良いでしょう。
評価が下がった教科がある場合のコメントの書き方
教科の成績が下がると、
子どもも親も残念に思います。
勉強の怠慢が原因で成績が下がることもありますし、
教科の内容が変わることで以前得意だった
教科でも苦労することがあります。
以下はそうした場合のコメントの例です。
子どもの頑張りを認めつつ、さらなる努力を促す励ましの言葉が効果的です。
中学生への進学励ましの保護者コメントの書き方
多くの保護者は、お子さんが進学するにあたり、
さらに成績を伸ばしてほしいと望んでいます。
そのような場合には、お子さんを認めつつも、
奮い立たせるメッセージを添えると良いでしょう。
例えば、お子さんが実技科目で
力を発揮している一方で、数学や
英語が苦手という状況であれば、
その点を踏まえてコメントします。
お子さんが3年生となり、
これらの教科の重要性を自覚し始め、
志望校合格に向けて努力している様子が見受けられます。
受験勉強への意欲をさらに高めてもらえるよう、
今後も応援を続けたいと思います。
最近の期末テストで十分な勉強時間を
確保できなかったため成績が伸び悩んだようですが、
本来の能力を活かせばさらに良い成果が得られると信じています。
学業と部活動の両立は大変ですが、
今後もコツコツと努力を続けてほしいと願っています。
また、お子さんが成績に悩んでいる様子も見受けられるため、
一緒に話し合い、モチベーションを高めていくことが重要です。
家族全員でサポートしていくことで、
これからの成績向上が期待できます。
中学生は学習成果がすぐには現れないこともあり、
特に本番で緊張しやすいタイプや効果的な
勉強法が見つかっていないお子さんには、
辛抱強く対応することが求められます。
学びを怠っているわけではないのに
成績が思うように伸びない場合、
お子さんの努力を認めて励ますことが大切です。
また、叱るべき点がある場合でも、
書面で残すよりも直接対話を通じて伝える方が建設的です。
その際も、お子さんの取り組みを
少しでも評価する言葉を添えることをお勧めします。
通知表に家庭での様子を書く際の注意点
通知表に家庭での様子を記載する際には、
極端に否定的な内容やプライベートに深く
関わる情報は控えるべきです。
一度書かれたコメントは長期間記録として残り、
将来的にお子さんがそれを見たときに
不快感を覚える原因になりかねません。
実際に、成人した後に
古い通知表を見て過去を振り返り、
それが原因で故郷への帰省が嫌になったという
ケースも報告されています。
また、プライバシーに関する内容が記載されていると、
それを教師が読むことをお子さんが嫌がることもあります。
中学生は特に感受性が強い時期なので、
コメントには慎重にポジティブな内容を心がけ、
お子さんの心に傷を残さないよう配慮することが大切です。
中学生の通知表の保護者コメントの書き方と家庭での様子についての注意点
中学生の通知表に保護者コメントを書く際は、
子どもを励ますために褒める言葉を
含めることが非常に重要です。
批判的な内容やプライバシーに
関わる情報は控えるべきです。
ここで紹介するポイントを理解すれば、
コメントを書く際の不安や悩みを軽減できるでしょう。
通知表のコメントを準備する際は、
子どもの日常生活や学習態度に焦点を当て、
称賛できる点を探して記入します。
肯定的なコメントは子どもの自尊心を高め、
今後の学校生活にも前向きな影響を与えるため、
積極的に取り入れると良いでしょう。